Cambodia Siem Reap
日本語を少し話せるカンボジア人がいた。
彼はコークと言う。
いきなりコークは
「ワタシ ノ 日本学校 ニ 見ニ来マセンカ?」と誘われた。
興味があったので行くことにした。
他の旅行者二人も一緒だ。
日本語学校では注目の的だったが肝心の授業では聞こえない俺には分からなかった。
その後、コークがよく行っているカンボジア料理店に連れてもらうことになった。
店は観光客用じゃなく、カンボジア人が集まる店だったので料金は格安だった。
4合ぐらい入ったご飯×2、卵巻きとつけもの、辛い肉料理、辛いスープなどで全部で3ドルだった。
コークの分は奢りで代金は他の旅行者と割ったので一人1ドルだった。
料理はすごくおいしかった。
しかし、突然アクシデントが起きた。
食事中、突然お腹が痛くなったのだ。
しかもこの痛み、ハンパじゃない。
なぜ、こんなときに痛くなるんだ!!
食事中なので「トイレに行きます」は言えない!!
しかもコークのすすめるカンボジア料理店なので「トイレに行く」とは禁句である。
しばらく我慢した。
しかし、コークはそれを知らず、我慢している俺の皿の上にどんどん料理を運んでくる。
全身から汗が出てくる。
無理っ!!
これ以上我慢したら出てしまう!
出てしまう方が恥だ!!
そう思って、席を立ち上がって
「食事中にすいません…お腹を壊しました」
と言ってトイレへダッシュ。
すっきりした…
しかし、しらけたんだろうな…
戻ってきたときはきまずい雰囲気だった。
コークはなんかがっかりした表情に見えた。
腹痛のせいか食欲まで失せてしまい、全部は食べられなかった。
ごめんなさい!ごめんなさい!コーク!!
ゲストハウスに戻ってからも体調が悪くなり何度もトイレで吐いたり下痢の繰り返しをした。
食中毒なのか…?
思い当たる点と言えば、5時間前に食べた揚げコオロギなのだろうか?(人によりますがグロです)
油が悪かったかもしれない…
2日間体調を崩したままだった。
食欲も無くて、毎日水だけだった。
今もコークのガッカリした顔を忘れない。
そして、あの痛みと辛さも忘れない。